「トヨタは超二流」に込めた章男社長の覚悟 減益予想で迎えた株主総会、株主の反応は?

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――完全自動運転を早く開発していただきたい。

伊勢清貴専務役員:完全自動運転を目指して開発を進めているが、無人運転、ドライバーのいない車を目指しているわけではない。トヨタの考えは、ドライバーを支援し、楽しみと自動の両立を目指している。自動運転技術によって、高齢者が少しでも長く運転を楽しめるようにしたい。目の見えない方が行きたいところに行けることも目指しており、一刻も早い完全自動運転に向けて頑張っていく。

エアバッグ問題では対応追いつかず

――豊田章男社長がマツコ・デラックスの番組など、経済以外のメディアへの出演が増えているのはなぜか。

今年5月の決算説明会の時の豊田章男社長。最近はメディアへの露出もやや増えた(撮影:尾形文繁)

豊田社長:マツコさんとの出会いはトヨタのCMに出られたのがきっかけ。大変律儀な方で、トヨタのCMが決まったとき、他社の自動車を発注していたのをキャンセルして、レクサスを買われた。偶然、その販売員が私の担当でもあり、親しくお話をさせていただくようになった。その中で、株主総会や記者会見で面白みがない、もう少し素を出したらどうか、と提案をいただいて出演した。

(撮影は)何のシナリオもなく、(トヨタの)元町工場の連中が社長の私に何の気遣いもなく案内していた姿が出たことで、「トヨタって気さくな会社」「トヨタの社員はこんな感じなんだ」ということが伝わった。

――タカタ製エアバッグのリコール問題への対応策を聞きたい。

佐藤和弘常務役員:日本では、トヨタ車の2割から3割にタカタ製エアバッグを搭載している。交換部品を一生懸命準備しているが、まだまだ十分に供給できていない。メーカーと一緒に一刻も早く提供できるようにしたい。

山田 雄大 東洋経済 コラムニスト

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やまだ たけひろ / Takehiro Yamada

1971年生まれ。1994年、上智大学経済学部卒、東洋経済新報社入社。『週刊東洋経済』編集部に在籍したこともあるが、記者生活の大半は業界担当の現場記者。情報通信やインターネット、電機、自動車、鉄鋼業界などを担当。日本証券アナリスト協会検定会員。2006年には同期の山田雄一郎記者との共著『トリックスター 「村上ファンド」4444億円の闇』(東洋経済新報社)を著す。社内に山田姓が多いため「たけひろ」ではなく「ゆうだい」と呼ばれる。

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