ITが人間に牙をむく ITのプロが警告する、日本企業の新たな病(下)
パソコン、スマートフォン(携帯電話)、タブレット――。インターネットやメールの活用をはじめ、今やビジネスの現場にITは絶対に欠かせない。仕事の生産性や効率性の向上にも、間違いなく一役買っている。
だが、「今のビジネスシーンにおいて、実はデメリットも生じている」と、東京・恵比寿に本拠を置くIT企業、ドリーム・アーツの山本孝昭社長は警鐘を鳴らす。遠藤功氏との共著による「『IT断食』のすすめ」(日経プレミアシリーズ、2011年)の著者でもある山本氏が指摘する「IT中毒」の病巣に迫る。
※インタビュー(上)はこちら
――「IT中毒」で誰が批判されるべきなんでしょうか。
IT中毒が蔓延したのは、ITに対して無知、無関心、無為である経営者の問題です。経営者のリーダーシップ以外には解決策はありません。
実際に感度の高い経営者は体質を変えなければならないと思っています。今は外部環境の変化が激しすぎる。これまでのように米国の後を追っていけば、ある程度の成功なりマイルストーンに到達できる時代ではなくなりました。「やってみなければ分からない」状況になった。
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