ホンダ「クラリティ」の燃費は一体どれくらいか 最新鋭のガソリン車やHVと乗り比べてみた

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乗ると(クラリティ・フューエルセルでもそうだったけれど)短いあいだなので、主眼である低燃費性については実体験としてはよくわからない。でもクルマはよく出来ている。エンジンこそあまりおもしろくなくて欧州の1リッターにフィールで負けているけれど、使い勝手は抜群。

ダイハツ・ブーンの後席ドアの開口部はトヨタ・コンフォートなみに大きい

とくに感心したのは、後席の乗り降りだ。ドアのオープニングが大きくて、じつに楽ちん。頭をぶつけるおそれもほぼ皆無だ。タクシーで愛されているトヨタ・コンフォートのノウハウが活かされていると僕は感じたが、あいにく試乗会場ではそのことを明確に答えてくれる担当者は不在だった。価格も大きな特徴だ。最もベーシックなグレードで約115万円である。加えてエコカー減税は、最大で取得税が80パーセント、重量税75パーセント。加えて低燃費車を対象に税を減免する自動車税グリーン化特例が75パーセントなのだ。

トヨタ「オーリス」に追加設定したハイブリッド

トヨタ・オーリス・ハイブリッド

同時にトヨタ自動車が4月にトヨタ・オーリスに追加設定したハイブリッドも乗ることが出来た。こちらも最大の特徴は燃費。リッター30.4キロ(JC08モード)という驚くべき数字が発表されている。クルマとしては内装の上質感が特徴的で、「HYBRID Gパッケージ」は本革と人工スエードのコンビネーションのシートがおごられるなど雰囲気がよかった。燃費とは関係ないのだけれど、燃費がいいのがあたりまえになりつつあるハイブリッドの市場では、これからは質感が重要なテーマなのかもしれないと思わせられた。

ブーンやオーリスは従来の技術に磨きをかけていく方向で好燃費を追求。かたやクラリティ・フューエルセルは燃料電池という新技術がセリングポイント。1週間のうちにこれらを体験して、僕は日本車の将来性に「GO」をあげて応援していこうと思った次第だ。読者の人たちもいちど乗ってみてください。

(文:小川 フミオ)

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