毎日の揚げ物が体に及ぼす、もう1つの「危険」 コンビニ飯でできる、今日からの現実的対策

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コンビニなどで購入できるお弁当・惣菜類には、パッケージの裏に原材料名が詳細に記載されています。しかし、アクリルアミドは食品を加熱調理するときに発生する物質なので、ここには記載されていません。

農林水産省では2013年12月に、食品関連事業者向けに「食品中のアクリルアミドを低減するための指針」を発表しました。そして今年4月、内閣府食品安全委員会より、「人間への健康影響は明確ではないが、懸念がないとは言えない」という最終評価を下しています。

アクリルアミドは工業用品などでも使用されており、日本では毒劇物取締法で「劇物」に指定されています。とはいえ、食品から「劇物」に相当するほどの量を一気に摂ることは考えにくいため、具体的な摂取規定はないのが現状です。

健康への影響についても、世界中で調査や研究が行われています。人間に関しては、誤って工業用品のアクリルアミドを大量吸入・接触した人の感覚神経や脳神経に影響が出たという報告があります。また、人間ではまだ確認されていませんが、動物実験では、アクリルアミドの摂取量が多いほど、発がん率が高まるという研究結果があります。

過度に怖がらず、現実的な対応を!

特に炭水化物系のものを高温で加熱調理すると、アクリルアミドが発生しやすいようです。過度に怖がる必要はありませんし、高温の加熱調理はどの国にも昔から存在する調理法なので、各国では禁止する方向ではなく、以下のような対応を促しています。

・野菜や果物などさまざまな食品をバランスよく摂り、揚げ物や油脂類の多い食品の過剰摂取を控えること
・炭水化物の多い食品を調理する場合は、長時間、高温で加熱しないこと
・生のジャガイモを低温保存するとデンプンが糖に変化しやすいため、冷蔵保存後は揚げ物などの高温調理を避けること。
※ 高温調理とは、揚げ油、フライパンなどの表面温度、オーブン庫内が135℃以上のことを指します
食品安全委員会のホームページより

 

冒頭にも述べたとおり、揚げ物や炒め物、油脂の多い食品はメタボの原因ともなりますので、アクリルアミド以外の側面でも、摂りすぎに注意することは非常に重要でしょう。

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