メタボ防止やダイエットの観点から、揚げ物の食べすぎに気を付けているという方は多くなりましたね。ですが揚げ物には、脂質過多だけではない、別のリスクもあることがわかってきています。
揚げる、焼く、あぶるなどの高温での加熱調理の際に発生する「アクリルアミド」という物質をご存じでしょうか。「トランス脂肪酸」などと同様に、摂りすぎに注意するよう国が国民に呼びかけている物質です。
聞き慣れない方も少なくないと思いますので、この物質の特徴や、健康への影響を見ていきましょう。
「加熱調理」がもたらす功罪
「(食品を加熱調理することに寄る化学反応には)食品を食べやすくする、好ましい風味を醸し出す、保存性を高めるなど有用な効果をもたらすものがある一方で、私たちの健康に悪影響をもたらす可能性のあるものが副産物としてできることがあります」
農林水産省の「食品中のアクリルアミドに関する情報」というページには、このように記されています。
アクリルアミドは、食品中にあるアミノ酸の一種・アスパラギン酸が、高温調理をする過程でブドウ糖や果糖と「メイラード反応」を起こした際に生じるもの。メイラード反応とは、わかりやすく言うと、パンやクッキー、揚げ物、炒め物が、加熱することによってほんのりキツネ色に色づく、あの現象です。
すでに加工されている食品では、アクリルアミドはポテトチップス、かりんとう、フライドポテト、ビスケット、クッキー、とうもろこし系スナック菓子、食パンなどに含有量が多いようです。また、ご家庭料理でもほとんどの揚げ物や炒め物、オーブン調理されたものに、少なからず含まれると考えられています。
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