化粧品の口コミサイト、なぜ人気に? 若い女性を惹きつけるアットコスメ
なんとかブランドの担当者とつながることができた後は、自分のやりたいことを1人1人に根気よく説明しに行きました。理解してもらえるまでにはかなり時間がかかりましたが、そのうち担当者の1人がファンになってくれて、それが2人、3人と増えていきました。
――消費者側の反応はどうでしたか。女性のネット使用率が低い中で、商品への口コミを活発に書き込むというスタイルが、受け入れられたのでしょうか?
口コミのためのサイトを開けておけば、書き込みは必ずたまっていくという確信がありました。そもそもコミュニケーションは音声とテキストの2パターンが基本。たとえば、井戸端会議をしているおばちゃん達が「あの化粧品はいい、この化粧品はイマイチ」と話していたって、誰も不思議に思いませんよね。
口コミは自然に根付くと確信
同じことが、テキストコミュニケーションにも当てはまるはずです。興味のあることに対してはみんな議論するんです。音声かテキストか、その手段は単に個人の得意不得意や好みで決まっている。これから間違いなくネットが普及する中で、口コミは自然と根付いていくだろうと思っていました。
ただ初期段階では、書き込みやすいような工夫も行いました。商品カテゴリーは今でこそ150くらいまで増えましたが、最初はメルマガを利用してクローズドなところに口コミを集め、ある程度数がたまりはじめて見栄えがするようになったカテゴリーから順次リリースしていくとか。そんな細かいことを積み重ねてきました。
――口コミは選別せずに全部載せているんでしょうか。食べログでやらせ事件が起きるなど、口コミの運用は難しい面もあります。
アットコスメのようにプロダクトごとの評価でなければ、口コミはうまく機能しないんだろうと感じています。食べログの場合、消費者によるレビューが店単位だからやらせが起きてしまった。これがメニュー単位だったら少し違ったかもしれません。