中国人が「次は北海道に行きたい」と言う理由 爆買い後の「ココロ」をつかむ発信力の高め方
訪日中国人観光客をめぐる話題はまだまだホットだ。FIT(個人旅行)とリピーターの重視、モノ消費からコト消費への転換、SNSの重要性……企業や社会の中国人観光客に関する知識は日進月歩で深まっている。政府は訪日外国人観光客数を2020年4000万人、2030年6000万人まで増加させるため、本格的にインバウンドに力を入れることを明らかにしているが、実現するためには中国人観光客の増加が不可欠である。
しかし、最近、その訪日中国人観光客の買い物額に低下傾向が見えてきた(下図)。理由として、元安・円高、コト消費の台頭、ブランド品離れ、銀聯カードの年間使用額の制限、関税政策の変更(税関検査が厳しくなり、税率も変更)、中国政治・経済への不安などが指摘されている。
「安価・安心・良品」だけでは限界
いずれももっともな理由に見えるが、根本的な理由は何だろうか。
訪日中国人に日本で爆買いする理由を聞くと、「安価・安心・良品」がいちばん多い。中国国内の同品質のものより安い、偽物がない、同じ商品でも日本で買った方が効果・品質が良いと思われている。多くの日本企業も、「日本製」「信頼・安心」「匠」「高コスパ」を強調した宣伝を行っている。しかし、これだけでは足りない。「安価・安心・良品」は最低限の条件であり、彼らの消費が減退している背景には、彼らの「ココロ」を十分つかめていないこともあるのではないだろうか。
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