中国人が「次は北海道に行きたい」と言う理由

爆買い後の「ココロ」をつかむ発信力の高め方

網紅はインバウンド消費とも緊密につながっている。理由は、網紅の情報発信が、訪日中国人の買物に影響するからだ。日本でもあまり聞かれない日本製品も、網紅に紹介されると、人気になる。越境ECの話だが、ある中国であまり有名でない日本の化粧品を一人の網紅が紹介したところ、1カ月分の在庫が3日間で完売したという。

日本企業は今後、自社商品のターゲット層に対し、彼らが望むライフスタイルのイメージを提唱する網紅を活用することにより、効果的なプロモーションが可能となるだろう。弊社の訪日中国人観光客に対するアンケート調査では、過半数の訪日中国人は来日前に買物内容を決めている。中国にいる時から網紅の影響力を活用し、自社商品を認知してもらうのはグッドアイデアと言えるのではないか。

スト―リーを通じてライフスタイル提案を

訪日中国人のインバウンド消費に関し、訪日中国人の団体旅行者の爆買いが減少し、観光や体験などのコト消費に進化していると言われているが、コト消費になったから買物がなくなるということではない。価格と品質だけでなく、商品のストーリー、コンセプトが必要となる時代になっただけだ。具体的には、訪日中国人のメインとなる若者が、どのような生活環境にいて、どのような価値観を持ち、何を求めているかをつかむこと。彼らの「ココロ」をつかみ、観光や消費につなげていくのかを考えていく際には、コンテンツや網紅を通してモノ・コトを巡るライフスタイルを発信していくことが有効だ。

先に言及した「山下智久さんがいた寺」を見に来た訪日中国人観光客は、大学3年生の女性で、高校卒業後、家族とカナダに移民し、小さい頃から日本ドラマのファンだという。念願だったという東京旅行の感想を聞くと、「寺も神社も人が多過ぎで、都市化しすぎ。ドラマと全然違った。買い物意欲もなくなった。次回また来たいが、東京じゃないほうがいいなぁ」。残念な話だが、裏を返せば、改良する余地はたくさんあるということ。地方観光・観光ルートの開発、ロケ地誘致、多様化する買物体験ニーズなど、ビジネスチャンスは広がっている。

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