大学入試を変えれば、すべてが変わる 韓国の英語力が日本を突き放した理由(下)

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「センター試験にはリスニングもあるじゃないか」と言われる方もいるかもしれません。

しかし、大騒ぎをして導入した揚げ句、250点中のたった50点を占めるだけです。しかも、2回も読み上げられるので簡単に聞き取ることができます。そして、選択肢を紛らわしくすることで平均を下げようとしています。極めて日本的な出題です。

日本には数百の大学がありますが、それらのほとんどの大学が個別の入試問題を独自に作成しています。統一試験は基礎力を測る大学入試センター試験(文法・読解・リスニング等)のみです。またRはRでも傾向や特色もバラバラで、難易度の調整も行われていません。文献をコピペして、下線を引き、「訳せ」とか「説明せよ」という設問を施し、答えを日本語で書かせるというような出題もいまだに存在します。

若者の英語力は昔より落ちている

書店で赤本の数を見ると、ものすごい数の入試問題が毎年作られていることがわかると思います。「グローバル化を見据えた教育」をパンフレットでうたう大学も多いですが、英語の入試に関しては読解問題だけで、リスニングもスピーキングもなし、という大学が大半です。

大学入試の英語問題がRに偏っているということは、18歳までの英語教育も当然リーディング一直線になります。高校も塾も予備校も、結局、大学進学のことばかり考えていますから、せっせと長文読解や文法ばかりに取り組ませます。親が子供に英語を勉強させるのも「いい大学に入れたい」が本音でしょうから、学校や予備校の受験のための英語教育の内容にまで口を出す人はさほどいないでしょう。

結果、いい大学に入っても、話す、書く、聞くの部分は弱くなってしまうのです。「若い層の英語力は昔よりよくなった」という声も聞きますが、彼らに、毎日のように英語を教え続けている私には、まったくその実感がありません。今の若い世代は内向き志向もあってか、むしろ英語の能力は下がっている気さえします。

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