義理の関係には超えちゃいけない一線がある 実家の相続に干渉するような義父は最悪だ!

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私の友人の末子さんは数年前に、一人住まいの母親を亡くしました。財産は地方の郊外の小さな古い一軒家だけです。兄2人と姉夫婦・末っ子の末子夫妻で何度も、遺産分割協議が行われました。4人で平等に分割しても、たかだかしれた金額なのに、随分揉めました。

末子さんの兄弟は皆おとなしく、兄嫁2人と姉の夫も、その席にも出てこない人たちです。その場を仕切るのはいつも末子さんの夫・得夫さんだったそうです。なかなか話がまとまらないのはいくらおとなしいとはいえ、兄弟が納得できない欲を、得夫さんが主張しているからでした。

2年程揉めた末、上3人の兄弟が意を決し、これからの話合いの席には末子さんだけが出席し、得夫さんは同席しないでくれと、夫妻に宣告しました。得夫さんは、誰のおかげでこの兄弟が今までまとまってきたのだと激怒しましたが、この協議は得夫さん抜きの会議で一発で決まりました。

2年間の兄弟の揉め事は、実は得夫さんの欲張りのせいだということに、末子さんもやっと気づいたのです。おとなしい妻や妻の兄弟など、簡単に手玉にとれると目論んだ得夫さんの欲は、取らぬ狸の皮算用に終わりました。ここで印象に残ったのは、一切口出ししなかった二人の兄嫁さんと、姉婿さんです。本来はこれが普通です。

ほかには実家の小さな家業を継いだ兄に、早々に相続放棄のハンコを押した友人の話があります。自分に相談せず放棄したとその夫が怒りますと、「私が権利を主張すると、小さな稼業の継続は難しい。相続は私個人の問題で、あなたには何の関係もない」と彼女はきっぱり言い切り、二度と夫に干渉させなかったそうです。火は小さいうちに消すほうが、少々のトラブルはあっても早く消せるのです。

相続では揉める話ばかりが目立ちますが、お互いを思いやり、円満に解決する話も、私は随分聞いています。ここでは義理関係者の介入など、言語道断です。

「家族としての努力義務」とは?

次に温泉旅行のお誘いを、できれば断りたい問題についてです。あなたのご心境はよく理解できます。一方、息子夫婦や孫たちと、時々は温泉を楽しみたいという義父母たちの計画や願いに、応じるくらいの器量はその息子と結婚した者として、持ちたいものです。

当然、義父母の言動があまりにもひどすぎる時は個別にご判断いただくとして、以下に「家族としての努力義務」の考え方を書かせて頂きます。

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