義理の関係には超えちゃいけない一線がある 実家の相続に干渉するような義父は最悪だ!

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自分たち夫婦だけで行くほうが気楽ですし、楽しいのはわかり切っていますが、目先の楽しさや気楽さだけを追求する生き方に、私は賛同出来ません。親の無償の大きな愛情のおかげで、今のあなたたちがあります。あなたたちと楽しい時間を共有したいという親の楽しみが、あなたの楽しみにもなるような家族関係を築く努力をするのは、むしろ新しく家族になった者の義務だと私は考えます。

学びながら成長していく

実の親子でも、理解しあえないことや傷つけあうことがあるのです。義理関係ですとお互いの精神的な距離間を掴むまでには、さらに幾多のトラブルを経験し、時間がかかるのは当然です。ひとつ気に入らないことがあったからといって、その関係まで遠ざけるのは、悪循環の始まりです。あなただってこれから、数えきれないほどの許しを得ながら、学びながら成長していくのです。

我慢したり許し合ったり、話合ったり理解を求めたりする努力や学びをした者にのみ、喜びを共有し悲しみは分かち合い、支え合う家族を手にすることができると言っても過言でありません。その様な努力をした親とそうでない場合では、育つお子さんの人間的な器の大きさという点でも、随分違うものです。自分たち親子の単位だけの幸福の追求しか知らない親の元で育った子どもに、他者を思いやる優しさを持たない子が多いと感じるのは、私だけでしょうか。

結論としましては次回の旅行の前までには、実家の話題はあなたの前では絶対に出さないようにお願いしておきましょう。どうしてもその話題になったときはさり気なく席を外し、部屋かロビーか温泉で、子どもさんと楽しく遊ぶというのはどうですか。

なお、ここで述べたことは「家族としての努力義務」であり、どれほど努力しても誠意がまったく通じないタイプもいます。大切なのはあくまで、あきらめる前にしっかりとコミュニケーションをとる努力をしたうえで、ご判断ください、ということなのです。

ミセス・パンプキン 『最強の人生相談』『一流の育て方』著者

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立命館大学卒業。ビジネスパーソン向けの家庭問題・人間関係・人生相談の専門家として、東洋経済オンラインで2012年より執筆。最新刊は『最強の人生相談』(東洋経済新報社)。息子であり、『最強の働き方』(東洋経済新報社)の著者であるムーギー・キム氏との共著に、『一流の育て方 ビジネスでも勉強でもズバ抜けて活躍できる子を育てる』(ダイヤモンド社)がある。ミセス・パンプキンへの相談は、こちらのメール、あるいは相談受付サイトで受け付けています。なお相談件数多数につき、過去に類似する相談があった場合には取り扱いません。ぜひ、これまでの連載をご参照ください。男性からのご相談も歓迎しております!

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