近藤誠氏の「抗がん剤全否定」は間違っている 「がん患者放置」は、あまりに無責任だ

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抗がん剤は何のために使うのか? (写真: tashatuvango / PIXTA)
腫瘍内科の第一人者、虎の門病院臨床腫瘍科の高野利実部長による連載の最終回は、抗がん剤を徹底的に批判して脚光を浴びた医師、近藤誠氏に正面から異を唱える。高野氏の著書のタイトル『がんとともに、自分らしく生きる』が示すように、多様な選択肢が認められるべきと論じる。
第1回 「抗がん剤の是非」を巡る論争は、不毛である
第2回 がんの血液検査には「有害無益」な項目がある

 

「抗がん剤に延命効果はなく、ひどい副作用で命を縮めるだけ」

「抗がん剤が有効だという根拠があったとしても、それは、人為的に操作されたものなので、信用してはいけない」

「医者に殺されないよう、がんは治療せずに放置すべき」

――以上が、放射線治療を専門とする医師、近藤誠氏の主要なご意見だ。

近藤氏の武器は「わかりやすさ」

近藤氏は1996年に著書『患者よ、がんと闘うな』(文藝春秋)で話題を呼んで以来、抗がん剤を否定する主張を展開。ここ数年は、『抗がん剤は効かない』(文藝春秋)、『がん放置療法のすすめ』(文春新書)、『医者に殺されない47の心得』(アスコム)などの本を出した。刺激的なタイトルもあって、よく売れているようだ。

もともと、抗がん剤に良いイメージを持つ人はあまりいないので、「抗がん剤なんて受けちゃダメだ」という、大学病院の医師によるわかりやすい主張は、多くの人にすんなりと受け入れられたように思う。

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