真琴様、あなたの悔しさは、経験した人でないと小さな問題だと受け止められるでしょうね。私はあなたと同じ悔しさを抱えた人(順子さん・仮名)と長年、非常に親しくしておりましたので、その悔しさの多くを、理解できています。力のある者が“食器を叩きつけるように”置く無言の態度は、直接の叱責より恐怖で、生殺し状態です。その私の親友の順子さんは半世紀後の今でも、偶然にその音を聞くだけで、その恐怖が蘇ると言います。
私はいつも、ご相談文にコメントさせていただきますとき、言うのは簡単だが実行に移すのは難しいという現実を考慮しないときはありません。このたびの真琴様のお悩みにもそれがありますが、しかし迷わず自信をもって、今回はこの方法しかありません。
姑の顔色を見すぎて人の道を踏み外すな
「食器を叩きつけられようが割られようが、どうぞお好きになさってください」と腹をくくってください。そしてこれからは、小学校の休みの時であなたが実家の親の世話ができそうなときは、その旨を伝えて堂々と帰りましょう。
遠く離れた地で親が、難病で寝たきりになっておられるのです。そのお見舞いに、恥知らずにも時代錯誤なルールを平気で口にする、元気な姑の承諾など不要です。
姑に世話になったと言いますが、姑からみれば自分の息子夫婦であり孫の世話です。感謝は感謝ですが、元気な姑にとってもうれしいことだったに違いありません。
それと訳のわからないルールを強要されることとは、別問題です。過ぎたことは仕方がないとして今後は、実家との距離はあなたのルールで動くと、強く宣言なさってください。食器を割られたら紙皿で補充し、無視には無視で返しましょう。
今回はこれまでと趣向を変えて、前述した我が親友の順子さんからの一人称形式で書かせてください。
――私も、嫁になったのだから、実家のことに関わるなと姑から強要されました。母は手遅れのガンで死にかけていたのに、私が見舞いに行った日は、私のきょうだいの悪口まで言って大げさなヒステリーが始まったのは、あなたと同じです。
電車で乗り継いでも1時間以内に行ける病院でした。それでも無理してでも大体私が行けそうな日は、姑はわざと用事を言いつけたり、仮病を使って行かせてくれませんでした。
だから当たり前のことですが、結婚した人が実家の親の自由な見舞いや付きっ切り介護をしているのを見ると、いまだに私は、私の母への申し訳なさで、胸が張り裂けそうになります。
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