人望を得る上司は「正しいおせっかい」を焼く ANA社員の口ぐせは「あれっ、大丈夫?」
「あれっ、大丈夫?」
この言葉は、パイロットやCA(キャビンアテンダント)、グランドスタッフ、整備士などの職種を問わず、今日も空港や飛行機の中など、仕事の「現場」で交わされています。この言葉の根底には、「TEAM ANA」に脈々と受け継がれる「おせっかい文化」があります。
「おせっかい」という言葉は、仕事では、マイナスの意味で使われることが多いかもしれません。「あの人は、おせっかいだよね」「おせっかいはやめて、自分の仕事をしなさいよ」というように。
しかしANAでは、この言葉をポジティブな意味でとらえています。相手に「もう一歩」踏み込むことで、「もうひと言」を加えるだけで、相手との関係は劇的に深まります。それを一人ひとりが実践すると、「チーム」でコミュニケーションを活発に取り合う風土ができあがります。
「まあいいか」で済ませない
職場では、「頼んだ仕事、きちんとやってくれたんだ」「今日はとっても元気そう」とか、「あれっ、あの人のしていること、たぶん間違っているよな……」「こうしたほうが、効率的じゃないかな」などちょっとしたことに気づくことがあります。
こうしたときの対応には、「まあいいか」と思って黙っておくのと、相手や担当者に「言っておいたほうがいい」と思って伝えるのと、2通りあります。