海外高炉は買う選択もある 新日鉄住金 会長兼CEO 宗岡正二
今の為替水準が続くのであれば、海外で鉄源(高炉)を用意することは重要だと、今でも思っている。ただ、周りを見れば余剰だ。新たにカネをかけて構えるのがいいのか、別の手立てで手に入れることが可能なのか。いろいろな可能性を探していけばいい。新設だけが手に入れる方策ではなく、買うという選択肢もある。
コストダウンについては、固定費構造に手をつけることは、経営として当然ありうる。下工程の生産ラインをどうしていくのか。もっと中長期の観点から見て、鉄源にも手をつけるのがいいのかどうか。
ただ、統合によりどこかを廃止することにはやや消極的なスタンスだ。投資をしている以上、それを有効に活用することが重要だ。
新日鉄が3ライン、住金が2ラインを持っていれば5つになる。それを4つにはできるのではないか。こういうことで何らかの統廃合もできるのではないか。それは1500億円の統合効果には入っていない。
それを聖域なく考える。ただ鉄源となると、地域に与える影響なども大きいわけで、中長期の見方の中で決めることになるだろう。
※ 宗岡氏のロングインタビューはこちら:
(本誌:山内哲夫 撮影:大澤誠=週刊東洋経済2012年10月6日号)
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