化学はニッポンを見放した

主要メーカーが国内生産を次々と撤退、縮小

自動車、携帯電話、家電製品、衣服、日用品――。私たちの身の回りにあふれるさまざまな製品に、プラスチック(合成樹脂)や繊維、ゴムなどの部材や、製造工程に使われる工業薬品、各種ガスなどを供給する化学産業。出荷額40兆円は自動車産業に次ぐ国内2位、従業者数88万人は国内製造業で同3位(2010年、経済産業省調べ)に位置する。ニッポン製造業を支える重要産業の一つである。

その“砦”が、静かに崩れ始めている。

住友化学がエチレン国内生産から撤退

住友化学は2月1日、プラスチックなどの石油化学製品の基礎原料となるエチレンの国内自社生産をやめると発表した。千葉工場(千葉県市原市=タイトル下写真=)で2015年9月までに、年産41.5万tの能力を持つエチレン製造設備を停止する。

2月5日には宇部興産が、繊維や樹脂に使われるナイロンの原料となる「カプロラクタム」と呼ぶ化学品の国内生産を縮小すると発表した。堺工場(大阪府堺市)での生産を14年3月末にやめる。カプロラクタムの国内生産は宇部工場(山口県宇部市)のみとなる。

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