スクリューフレーション・ショック 永濱利廣著

拡大
縮小
スクリューフレーション・ショック 永濱利廣著

豊かさを実感できない社会の到来は日本ばかりではない。米国では「スクリューフレーション」となって、発生しているという。スクリューフレーションとは、中間層の貧困化(Screw−ing)とインフレーション(Inflation)を組み合わせた造語で、米国のファンドマネジャーが命名したものだ。

世界経済のグローバル化・一体化、技術革新、非正規雇用の普及という三つの大潮流に、金融緩和、急成長新興国のインフレ、食料・エネルギー価格上昇が加わって、この脅威にさらされるというのだ。

では日本はどうか。失われた20年を経て中間層の貧困化は深化し、スクリューフレーションが起こりかねないどころか、すでにその門口に至っている可能性さえあるという診断だ。どのようなシナリオを描けば、この貧困化と、地方ほど打撃が大きい物価の二極化を食い止めることができるか。気鋭のエコノミストの一味違う日本経済論だ。

朝日新聞出版 1470円

  

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
ヤマト、EC宅配増でも連続減益の悩ましい事情
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
倒産急増か「外食ゾンビ企業」がついに迎える危機
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
伊藤忠が「8時前出社」導入で出生率急上昇のナゼ
伊藤忠が「8時前出社」導入で出生率急上昇のナゼ
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT