VAIOが有名セレクトショップと協業するワケ

BEAMSとのコラボモデル実現の舞台裏

第2弾となる今回は、その成果と反省に基づきなから、両社が新たな挑戦を行ったものになる。

採用したカラーは、モノトーンクレイジー。BEAMSの洋服や服飾小物でも採用しているカラーだが、見る人の解釈次第で特別感を思わせる一方、違和感も思わせる、ある種、危険な配色である。

「第1弾では使う人だけが感じる遊び心を目指したが、第2弾では所有者だけでなく、まわりの人にも遊び心を楽しんでもらえるものにした」(ビームス・古屋氏)。そして、ブラックとシルバーを配したモノトーンクレイジーは、「VAIO Zの隙のないデザインを崩さずに、自由感、特別感、違和感を出すことにこだわった。二度見してもらえるようなデザインを採用した」と続ける。

PCメーカーの発想にはない配色

最大の特徴は、独自のフリップ構造により、上下部分に分かれるVAIO Zの天板部分の配色を、上部分をブラックに、下部分をシルバーにした点だ。

このデザインをBEAMSが提案したとき、VAIOのデザイナーから「おかしい」、「ありえない」という声が相次いだという。「おかしいことは、バカでも見ればわかる」という厳しい言葉すら飛んだという。

それも当然のことだった。デザインのセオリーでは、軽いシルバーは上に、重たいブラックは下に配色するのが常識だったからだ。それがもっとも安定してみえる配色であるのは誰の目にも明らかだった。

だが、BEAMS側はこのデザインを取り下げなかった。

「大切なのは特別感であり、遊び心。ぱっと見て、ちょっと違うという違和感を持ってもらえることこそが、両社がコラボレーションする意味がある。世の中のファッションやトレンドがコンサバになるなかで、配色を組み替えることで、それを打ち破るモノトーンクレイジーを提案できる。ポップな遊び心ではなく、大人のシックな遊び心を表現した」(ビームス・古屋氏)

メーカーが考えるカラーバリエーションにはない表現が、この第2弾コラボ製品でも実現されているというわけだ。

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