園芸・ペット・LED照明 今、復興フロントランナー--大山健太郎 アイリスオーヤマ社長《下》

園芸・ペット・LED照明 今、復興フロントランナー--大山健太郎 アイリスオーヤマ社長《下》

大山は各事業部の優秀な人材を根こそぎLEDに投入した。家電大手から「LED電球の需要はそろそろ天井」という声も上がる中、ここまで入れ込むのは、大山がLEDに日本の明日を見ているからでもある。「全電力の15%が照明に使われている。これをLEDに替えるだけで6%の電力が節約できる。原発21基分。エアコンも冷蔵庫も産業機械も節電設計にして賢い生活をすれば、電力の3分の1はいらないんです。原発の電気はいらなくなるんです」。

兄弟経営vs.上場企業 「働く社員に」よい会社

異数の経営のアイリスオーヤマは究極の同族経営でもある。取締役は一人を除き、全員が大山兄弟。監査役の大山智章は健太郎の叔父だ。

こうなった起点はあの石油ショックだ。疲れ切った大山はまず、丸紅繊維のSEだった三男・富生に声をかけた。「悪いが、こっちを手伝え」。丸紅繊維の役員が血相変えて慰留に来たが、はねつけた。もともと理系だった五男・秀雄には、一から財務・経理を勉強させ財務部長に。最も難航したのが、博士号を取りアルプス電気の開発職だった四男・繁生だ。

「不安もあった。が、兄弟助け合ってチャンスをつかみたい。社長は半分、親代わりだし」。少年社長の兄はちょっと仮眠を取るだけで、夜は機械を動かし、昼は営業に走り回っていた。兄弟たちを決断させたのは、その兄の後ろ姿の記憶だろう。

大山自身が言う。「仕事では辛辣なことも言う。が、みんな分をわきまえて我慢している。一番は信頼でしょう。信頼の絆は血でしょう」。 

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