結局「IoT」で何ができるようになるのか モノ同士がつながり合うってどういうこと?

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──そこでのキーワードは。

アグリゲートコンピューティング。つまり、総体でいろんなものが協力し合っていくというイメージだ。一人で全部は無理だから皆で協力する。それも人が協力し合うだけでなくて、モノも一緒に協力させてやっていくという考え方だ。

身近な例に写真がある。以前は紙焼きにして整理した。今はデジタルデータにしてクラウドに送って管理する。これだけで全然違う。キーワードで検索すれば画像認識で現物が直ちに見られ、GPS(全地球側位システム)記録から場所もわかる。元データにコメントもつけられる。クラウドコンピューティングとカメラと人間が協力し合い管理するのだ。

日本の法律は時代にそぐわない

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──個人や企業ばかりでなく、社会や国にも時代感覚が必要ですね。

もちろんだ。時代に合わせて法律を変えていかなければいけないし、社会の仕組みも変える必要がある。特に政府や地方自治体などの担い手が理解してくれなければどうしようもない。その意味で、日本は遅れている。たとえばネットを選挙に使っていいとしたのが昨年。米国ではネットが使われだした1990年代からもう何をやってもよかった。

──法制度に違いがあります。

日本の場合は法律が大陸法方式で作られていて、書かれていることはポジティブリストに絞られる。これに対して、米国は英米法方式で、書かれているのはやってはいけないことのみのネガティブリスト。簡単に言えば、日本の法律は何をやっていいかが書かれ、書かれていないことはやってはいけない。公職選挙法ができたときにネットはなかった。だから選挙に使っていいとは書かれていなかった。ということは使ってはダメとなる。ネガティブリストの米国ではもともと枠外になる。

これでは彼我にすごく差が出る。変わりたいと思っても、法制度が障害になり邪魔をする。著作権の問題もあって、世界に負けてしまう。どんどん変わっていかなければいけない時代で、変わり身の早さが命を救う側面もある。ネットの時代は変わり身の早さが勝負。やり方も考え方もどんどん変えて構わない。いつまでも「昔はこうだったから」では世界からさらに遅れてしまう。

──現実に遅れていると。

そう。政府も民間も。日本はとにかくスピードが遅い。私自身は何とか早く行けるように努力しているつもりだが。

塚田 紀史 東洋経済 記者

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つかだ のりふみ / Norifumi Tsukada

電気機器、金属製品などの業界を担当

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