決着つかず延長へ ヤクルト買収攻防戦

交渉は二転三転

ヨーグルト世界最大手の仏ダノンによるヤクルト本社の株式買い増し交渉がヤマ場を迎えている。11月15日、ヤクルト株式の約20%を保有するダノンに対し、その保有比率引き上げを制限していた契約が期限切れとなるのだ。

2007年にヤクルトとダノンが結び直した休戦協定──現状の保有比率を5年間引き上げない──という契約はすでに5月15日に失効している。取り決めでは、その後1年間は契約の変更あるいは打ち切りを提案できるが、ダノンが株買い増しを提案した場合、6カ月以内に合意に至らなければ、契約を打ち切るとある。ダノンはヤクルト株式の買い増しを提案済みであるため、6カ月となるのが11月15日である。

ところが、交渉は難航しており、まとまりそうにない。といって、どちらかが話し合いを打ち切る状況にもなく、延長戦にもつれ込む公算が大きい。「ヤクルトは11月9日に予定する中間決算会見で、ダノンとの交渉延長に言及するかもしれない」と複数の関係者は明かす。

TOB回避も一時暗礁に

今年に入ってから、両社の交渉は二転、三転している。

春先には、ダノンがヤクルトへのTOB(株式公開買い付け)で36%まで買い増す可能性をほのめかした。ダノンの担当者が大声で怒鳴り、テーブルをたたくシーンもあったが、ヤクルト側は拒否を貫いた。「契約では、36%まで買い増し可能。法的には何ら問題はない。完全拒否するヤクルトがおかしい」と、ダノン関係者は不満を爆発させた。

その後、ダノンの買い増しをヤクルトの経営に直接影響がない28%までとする案で歩み寄りかけたこともあった。ところが、「ダノンに有利な付帯条件がてんこ盛りだった」と、交渉の経緯を知るヤクルト関係者は振り返る。ヤクルトの研究開発の成果をすべてダノンが利用できるようにすることや、ヤクルトレディ(YL)がダノン製品も扱うことだったという。これにヤクルトが激怒した。

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