JX社長「日本の再編はまだ終わっていない」

日本は世界の石油メジャーと戦えるのか?

――金属事業ではチリのカセロネス銅鉱山で800億円の減損損失を計上する見込みだ。

正直に言って、カセロネスは非常に頭痛の種となっている。設備的な問題はクリアしてフル稼働に至ったが、継続的な操業ができていない。

地球の裏側の高度4000㍍で操業するのはやはり大変だ。銅価格の下落もあり、キャッシュコストベースでもまだ赤字が続いている。

――新たな事業パートナーを探して、出資比率を落とす選択肢もあるのではないか?

考えとしてないわけではない。ただ、安定した稼働ができていない状況で頼んだとしても、よい条件での出資は期待できない。鉱山として稼働を継続できる状況を作って初めて、色々な選択肢が出てくる。

東燃ゼネラルとのシナジーとは?

――今後、投資姿勢は見直すのか。

3年間で1.3兆円の巨額投資をしてきたが、今後、上流事業は東南アジアなど得意な地域や領域に集中する。当面は中下流事業にある程度経営資源をシフトせざるを得ない。

これからは、機能化学品や潤滑油、電材加工など技術立脚型の事業に軸足を移していきたい。エネルギーの流通部門や海外事業では、投資の回収期間が短いM&Aも検討している。1000億円の事業を1つやるよりも、10億円の事業を100個やっていこう、と。

――昨年末には東燃ゼネラル石油との経営統合の合意に達した。

5年目で1000億円のシナジーを出す計画だが、半分は製油所部門の合理化で、残りは需給、物流、調達関係。来年4月の統合へ向け、春先から集中的に協議していくことになる。

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