さて最近、ヨガ、ランニングに次いでニューヨーカーが夢中になっているスポーツがあります。それは、ソウルサイクル(Soul Cycle)という室内で行うバイクエクササイズです。2006年3人の女性、エリザベス・カトラー、ジュリー・ライス、ルース・ザッカーマンがニューヨークのアッパーウエストで始めたソウルサイクルは、薄暗い室内で、大音量で音楽を流しながら、超高速度で自転車をこぎながら別の動きもあわせるエクササイズです。
最大のウリは一回45分ほどのクラスでなんと500キロカロリーも消費できるという運動量。クラスではテンションマックスな先生が大声で叱咤激励するのにあわせてひたすら激しく動くわけですが、この「アゲアゲ感」が刺激好きのニューヨーカーにはウケているようです。
「褒められるのが好き」な人にピッタリ
今やニューヨークだけでなく、米国の主要都市にスタジオを構えるほどになったソウルサイクル。クラスは1回35ドル(約4000円)、5回で165ドル(約18000円)と続けるには決してお安いエクササイズではありませんが、人気が衰える気配はありません。小さいスタジオでは自転車40台、大きいところでは70台を完備しているようですが、それでも人気の高い先生のクラスあっという間に完売してしまうほど。
一時期、とりつかれたようにソウルサイクルに通っていた私の友人は、大好きな先生のクラスの予約をとるのに、パソコンの前で予定がアップされるのを待っていたこともあったそうです。運動そのものより、先生の人間性やエネルギーに魅了されて通う人が多いのかも知れません。これは今までにないタイプのエクササイズで、「褒められることが大好き」なニューヨーカーの性分にはぴたっとはまったようです。
運動を始める目的はダイエットという人が多いかもしれません。しかし、減量だけに成果を求めると途中で飽きたり、落ち込んだりしてしまう可能性もあります。それを乗り越えるにはまず、達成できる小さな目標を設定して、それをクリアすることで運動による満足感や充実感を得ることが大事。それを重ねていくうちに運動の目的が「心の充実」に変わっていき、自然と運動が習慣づいていくのが理想的です。私自身は、ライフスタイルの改善と自分の成長のために日常的に運動を続けることの大切さを、ニューヨークに住んでから実感しています。
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