注目!「ダイエット目的」の運動を続けるコツ

日常的な運動習慣が体と心を変える

それからしばらくして、現在のパートナー、クリストファーと出会い、ニューヨークへ移住。米国随一のエキサイティングな街に移ってきて、体重はともかく精神的には安定した日々を送っていましたが、たまに襲われるんですね。とてつもない焦燥感に。究極の実力社会を生き抜くには、並々ならぬ根性と運が必要です。普段は出版社にどんなにダメ出しをされても食らいつく私ですが、精神的な「低迷期」が訪れると、途端に負け犬のような気持ちになり、ブラックホールを漂うばかり……。

こんな状態に陥るのは私だけだと思っていましたが、友人のハイディに打ち明けてみたら、彼女も虚無感に襲われ、眠れない夜を過ごすことがあるとのこと。自分だけじゃないとわかるとそれなりの安心感は得られますが、結局それでは何の解決にもなりません。体重は留学時代から減りもしないし、精神的にも疲労感たっぷり。鬱々している私に、クリスファーがすすめてくれたのがヨガでした。実は彼、インドに住んでヨガを学んだ経験から、ヨガの効果を知っていたんです。

日本でもすでに市民権を得ているヨガですが、ニューヨークでの普及ぶりは驚くほど。教会のように2、3ブロック歩くとヨガスタジオがあるといった具合です。スタジオが乱立しているぶん、スタイルが多様なうえ、安価な店が多いのがこの街の魅力です。

さて、私は体重を落とすことを第一に考えて、さまざまあるヨガの中でも「ビックラムヨガ(Bikram Yoga)」を選びました。インド人のビックラム氏が考案したこのヨガは、約90分間暖房の効いた部屋で休みなく動きまくる、かなりハードなヨガ。心を落ち着かせるヨガとは正反対ですが、2005年ごろニューヨークでトレンドとなり、一時期はほとんどのスタジオがこのヨガを取り入れていました。

一気に10キロ減量したものの、微妙に疑問が…

私も月謝150ドルを支払って入会。ヨガというと、女性ばかりのクラスを想像していましたが、実際は生徒の半分は男性。年齢層も20~50代と幅広い。「スタイルのいい女性ばかりだったらどうしよう」「私みたいなデブは目立っちゃうのでは」と不安でしたが、ニューヨークのヨガクラスではそんな心配は無用。特にビックラムヨガはダイエット目的で始める人が多いためか、自分の同じメタボ体型の人たちがゴロゴロいて、孤独感を感じることはありませんでした。

最初はクリストファーと2人で週2回通っていましたが、このスピード感のあるヨガは私にぴったりで、次第に毎日通うほど夢中になってしまいました。90分のレッスンは意外にも短く、終わった後には滝のような汗が出ます。私の場合、1年間このヨガを続けて、体重が10キログラムダウン! 体重が落ちたことで、自分に自信を取り戻し、気持ちも明るくなりました。何よりハードな運動のおかげで不眠症が解消され、精神的にも楽になりました。ところが、ビックラム氏がどんどん資本主義的になっていき、「I love money!」と叫びながらベンツを乗り回している姿を見てから、急激に熱が冷めてしまいました。ヨガの精神に反しているとも言える、金儲けに走る物質的な彼の姿に嫌気が差しただけでなく、90分間同じポーズを繰り返すだけ、というクラスにも飽きてしまったんですね。

次ページヨガで埋められなかった心の穴を埋めてくれたのは
ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • コロナ後を生き抜く
  • ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―
  • コロナショック、企業の針路
  • トクを積む習慣
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
香港問題めぐり米中激突<br>加速するデカップリング

6月30日、「香港国家安全法」が施行されました。「一国二制度」の下での高度な自治が失われたとして、西側世界と中国の対立は一気に深まっています。米中経済の分離は、サプライチェーンの見直しなど、グローバル企業にも大きな変化を迫りそうです。