哲学に「人生の救い」を求めるのは、筋違いだ

宗教家やカウンセラーとまったく違う理由

哲学塾で「長続き」する人はどんな人なのでしょう?(写真:grasshopper / PIXTA)

今回は、あらためて「哲学塾」に集まる人々について書いてみましょう。(前にも書きましたが)「哲学塾」には、これまでの8年2カ月で1200人を超える人が入り、いま100人くらいの人が「現に」受講しています。

いったん入塾したら、永久に(塾が続く限り)受講できるのですが、続ける人は少ないので、こういう数の落差が生ずるのです。そこで今回は、何年も続ける人はさておき、当塾をすぐに去って行く人を考察の対象にしようと思います。

膨大な入塾者の4分の3が、初回授業で来なくなる

当連載の過去記事はこちら

入塾者の9割以上は、いわゆる「初心者」であって、哲学を大学で授業科目として学んだことさえない人です。こういう人々は、大まかに2つに分けられ、その1つは、とにかく「哲学」がしたいと思って日ごろネットを眺めていたら、ある日「発見した」という人々、そしてもう1つは、私の(とくに非哲学的な)著作を読んで、「おもしろかった」から本人の主宰する「哲学塾」に来たという人々です。

もちろん、両者は重なり合うこともあり、私の諸作をいくつか読み、かつ、哲学がしたいと思って来た人々、逆に、哲学がしたいと思ってネットで調べていたら、たまたま「哲学塾」に遭遇、その主宰者がかつて読んだ本の作者であることがわかって来たという人々、などなどです。

そして、こうした初心者のほとんどが、20科目以上ある講義のうち、まず「A 哲学と人生」を受講します。ですから、「A」には、これまで1000人近い人々が顔を出したのではないか、と思います。そして、この膨大な人々のうち、約4分の3が、1回受講するだけでもう来なくなる。入塾料が3000円、1回の受講料2500円、諸経費が1000円ですから、6000円も払って、それで来なくなるのです。

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