お金にルーズな夫の子を妊娠、中絶すべきか ダメ夫の再起を信じてはいけない

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私のこれまでの経験では、おカネにルーズであることは責任感が乏しいことに直結しています。おカネへの責任感は、人間関係に不可欠な誠実性や全体的な責任感の有無のバロメーターになることが多いのです。

私はこの時代にカードを1枚しか持たず、それもほとんど使わないという人間ですので、種々のカードの仕組みに詳しくはありません。そんな私がカードについて触れるのは少し勘違いが入るかもしれませんが、お聞きください。

知人の息子のカケル君は、一人息子のパパになって少し後に、急に大きいギャンブルを覚えて借金を重ねました。カケル君の親は息子を再生させるため、土地家屋を売ってその1億に近い借金を清算しました。その後に判明した7~8枚のカード関係の清算金が、100万円を超えていたそうです。

「小さな額の100万円」の清算こそがとても大変だった

嫁と孫を守るため息子の家は温存し、親の家を清算してアパートに移った親にとっては、この「小さな額の100万円」の清算こそがとても大変だったそうです。

「もう絶対カードは使わないで」というのが、カケル君に繰り返した母親の願いでした。傍で見ていた私でさえ、カケル君はしばらくはカードを見ただけで、親や妻子の心痛を思い出し、身震いするだろうと疑わなかったほど、そのカードの清算金の工面に、親は苦労していました。

ところがカケル君はすぐに新しいカードを作り、その決済ができないでいることが、翌月に判明しました。母親が半狂乱になって彼を叱責している場に私はいました。驚いたことに彼は、「ポイントだけでも稼がないともったいないから、友だちにカードを使わせていたら、その友だちが決済しなかっただけ」と、自分には何の罪もないと言わんばかりにのうのうと言うのです。親や妻子の苦労や心痛も、彼を更生させることはできませんでした。

彼がもともと物事の理解度が低いとか、ずるい人間だったのでしたら諦めが付きます。大学で真面目に勉強し、家族にも周囲の人たちにもとても信頼されていた人物でした。一瞬にしてギャンブルにはまったかはめられたにせよ、金銭感覚のマヒと人間性の崩壊が、軸をひとつにしていました。私がおカネにルーズな人を信用しないのは、このような人を沢山見てきたからです。

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