イケメン四天王が狙うのは誰だ?資生堂「uno FOG BAR」のターゲット《それゆけ!カナモリさん》

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 「シュッシュッ」という擬音でスプレーよりも大まかな霧を噴き出す様を表現し、イケメンたちが、サラサラ感を残しつつ、自由な形にしっかりホールドした髪を何度でも直せる様子を演じる。「おっ、よさそうかも」と思わせる、AIDMAのInterest(興味喚起)もバッチリである。

この商品の販売促進にはWebサイトにかなり力が入れられている。新しい使い方と製品特性を理解させるのが欠かせない商品であるため、それをしっかり伝えるために、ヘアスタイリストが実演したり、使い勝手の良さを語ったりしている。興味を持たせてから、実際に「これなら欲しい」と思わせるAIDMAのDesire(欲求喚起)への橋渡しをしっかり担っているのだ。

Webサイトには自分の顔の画像を撮影してアップすると、はめ込み合成で自分が主人公になるオリジナルCMを作れるスペシャルサイトがある。作ったCM動画をメールで人に知らせて共有することもできる。ウェブサイトを訪れたユーザーを、知人や仲間内への情報発信者にすれば、そのユーザーはもちろん、口コミを受けた人たちも、もはや商品を忘れない。AIDMAのMemory(記憶)達成である。やがて店頭で四天王がバッチリ映ったキャンペーン棚を目にし、AIDMAのAction(購買)に至る。

 非常に良くできた製品(Product)を、優れた販売促進(Promotion)が後押しするという構造であるが、さらにそれ以前にターゲティングの絶妙さがWeb サイトでよくわかる。マーケティング・プロセスでは、4Pと呼ばれるマーケティング・ミックスの前提となるターゲットの選定が重要になってくる。この商品は一体、誰に売ろうとしているのか。本当に若い男子だけなのか。

 

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