採用選考活動が始まると、合否に一喜一憂します。不採用通知に、自分の存在自体を否定されたように感じて落ち込んだり、このまま就職先が決まらないのではないかと不安になったりします。
親は、慰めよう、励まそうと思って声をかけるのですが、かえって『何もわかってくれていない』と感じさせてしまうこともあるようです。
私自身もそうした失敗をしました。子どもが志望先から、不合格のメールを受け取ったときのことです(最近は不採用通知もメール)。
落ち込んでいる様子だったので、励ますつもりで、「第1志望じゃないんだから、いいじゃないか」と言ったのですが……その後、2週間ほどは顔を合わせることさえ避けられました。本人にとって、第何志望であろうと受けたところを落ちたら、がっかりする。『全然わかってくれていない』と感じたのでしょう。
NGワード②「それでいいの?」
もう1つは、第二志望の企業から採用通知を受けて本人が「この会社に決めた。これで就活も終了!」と言ったとき。「本当にやめていいの?」と軽い気持ちで聞いてしまったことです。
子どもは、このひと言で「父親は、本心ではこの内定先に納得していないんじゃないか」と感じてしまったのです。これまでに多くの就活生から、親の言葉に傷ついたという話をさんざん聞いていたにもかかわらず、私が犯してしまった失態。何も考えずに出てしまったひと言です。
ほかにも、学生たちがどんなところでめげているのか、いくつか例をご紹介しましょう。
「そんな会社で何をするつもりだ」
「それは一生勤める価値のある会社なのか」
「俺のころは~」
「うちの会社では~」
「転勤がない会社だといいけど」
「公務員なら、土日は休めるよ」
「帰ってきてくれたら、安心なんだけど」
男親、女親で、かける言葉に傾向があるのかもしれません。父親は自分の価値観を押し付けがちで、母親は自分の要望を言いがちなようです。
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