引っ越し業者の「賢い選び方」が変わり始めた ハトが"御三家"の上に羽ばたいた理由
今年も「新生活シーズン」が巡ってきた。進学や就職に伴って住まいを移す人も多いだろう。その際、いちばんの大仕事である「引っ越し」をどの業者に任せるかは、思案のしどころだ。
丁寧な作業や充実したサービスの評判から業者を選び、新居でのスタートを気持ちよく切るか。それとも、何かと物入りな新しい暮らしに備えて、費用を少しでも安くおさえるか……。考え方はさまざまだ。
2016年版の「オリコン日本顧客満足度ランキング」では、“御三家”といわれる「アリさんマークの引越社」「引越のサカイ」、そして2012年度から同ランキングで1位を譲らなかった「アート引越センター」を押さえ、「ハトのマークの引越センター」が首位に躍進。しかも昨年版5位からのジャンプアップである。
「コスパ」や「作業内容」など8項目を徹底評価
トップ10に入った各社への評価を検証してみると、ユーザーたちの着眼点が「安さ」や「丁寧さ」だけでなくなっていることがわかってきた。人口減などを背景に引っ越しの市場規模が縮小を続けるなか、限られたパイを奪い合う各社に求められるのはどんな顧客サービスなのか。調査結果をもとに分析したい。
調査対象は、全国8地域のうち3地域以上に拠点を置く24社。評価の偏りを避けるため回答者40人以上から評価を得た企業を対象とした。アンケート対象者は18歳以上の男女で、過去5年以内に引っ越し会社を利用し、業者選びに関与した1万6883人だ。
「コストパフォーマンス」や「作業内容」「営業スタッフの接客対応」など8項目に関する質問を行い、それぞれの満足度を100点満点で評価してもらった。なお、多くのユーザーが重視する項目で評価が高い場合は、ポイントに反映する仕組みになっている(調査結果はこちら)。