「人をたてる」名人になれば万事うまくいく!

キーワードは「自己重要感」だった

私は心理学や東洋思想などに基づいた人生論を研究し、独自の「成心学」を確立しました。以来、人を明るく元気づけるための著述に励んでいます。著書『人を立てるとうまくいく』の中では、「自己重要感」をキーワードに、日ごろの人間関係をスッキリさせるコツを紹介しています。

相手の話に耳を傾けるのが鉄則

多くの人は無意識のうちに、自己重要感が満たされることを望んでいます。

たとえば、子どもが母親のお手伝いをするのは、ほめられたいからです。女性がお化粧をしたりお洒落をするのは、まわりの人から「キレイな人」と思われ、脚光を浴びたいからです。出世を目指すのは、大勢の人から実力を認めてもらいたいからです。

つまり子どもも大人も、自己重要感を満たすために思考を働かせ、行動をしているということです。

人間関係を良くするためには、相手の自己重要感を高めるテクニックをマスターすることが肝心です。まず大切なのは、相手の話に耳を傾けるということです。

たとえば、こんな例があります。昭和の時代にベテランの名刑事がいました。彼が取り調べをすると、大半の容疑者は自供してしまうのです。

彼は容疑者に対して、決して高圧的な態度に出ることはありません。「出身はどこ?」「ご両親は元気?」といったさりげない質問を投げかけ、相手が話しはじめると「ふんふん、なるほど」「君も苦労したんだねえ」と言いながらうなずきます。自分の話に耳を傾け共感してくれる彼に対して、容疑者は次第に心を開き、ついには罪を白状してしまうのです。

なぜ容疑者は、自らの罪を告白するのでしょうか。人は誰でも、自分が体験したことを人に伝えたいと思っています。そして、共感してもらうことを望んでいます。誰かに共感してもらえれば、それは自分の価値が認められたことになります。自分の価値が認められれば、自分の存在感そのものが高まります。その結果、自己重要感が満たされるのです。

相手の話に耳を傾けるときは、話しやすいように誘導することも大切です。

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