GDP統計を使った怪しい議論に要注意 無形資産を反映せず指標としては不完全

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これ、意外とエコノミストでも知っている人は少ない。試験には出ないけど、有益な豆知識だ。正解は1942年、米商務省である。第二次世界大戦を戦っていた当時のアメリカは、戦時遂行のための道具として国民所得推計を必要としていた。そこで生み出されたのが「国民総生産=GNP」の概念であって、「戦争は発明の母」を地で行くような話であった。

ちなみにこの作業の功労者となったのは、後にノーベル経済学賞を受賞するサイモン・クズネッツ教授である。1901年にウクライナで生まれ、米国に移住してコロンビア大学で学んだ経済学者であり、「クズネッツ循環」(建造物の寿命に起因する20年周期の景気循環)の発見などで知られる。

そのクズネッツ教授は、「商務省のやり方は人々の豊かさが向上するかどうかは考慮されていない」と言って、この統計には批判的であった。GDPに振り回されてはいけない、という理由がこれでお分かりいただけたであろうか。

デムーロとルメールは安心ブランド

毎度おなじみ、ここから先は競馬ファン限定のコーナーとなる。

先週末の中山記念、筆者はドゥラメンテの快走ぶりを目の前で見ていた。あの加速ぶりはまことに快感。当日の中山競馬場は、レコード破り2冠馬の復活を見に来たファンでごったがえしていたが、期待を裏切らない勝ちっぷり。あんなものが見られるのであれば、配当が安かろうが馬券を外そうが文句は言いっこなしだ。

今週末の弥生賞は、3歳馬の力量を試すクラシックレースの前哨戦。米大統領選挙で言えばアイオワ州党員集会といったところ。衆目の一致するところ、リオンディーズ、マカヒキ、エアスピネルの3頭が図抜けている。この3頭の3連複と3連単は、恐ろしいくらいの低配当になるかもしれない。

ここはひとつ、まだ2000メートルを走ったことがないエアスピネルをぶった切ることにしよう。残る2頭、リオンディーズとマカヒキの馬単をマルチで。鞍上はデムーロとルメール。最近はこの2人が安心のブランドとなっている。特にデムーロは重賞になるとむちゃくちゃ強い。この2人がJRA騎手となってくれたことをしみじみ喜びたい。

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