「ゲームを人生に役立てる人」は何が違うのか

日常世界に生かすべきは「勝ち負け」じゃない

ゲームという「日常と違う時間」から、何を持ち帰ってくるべきか(写真:エヌキ ミカ / PIXTA)
人はなぜゲームに心惹かれ、ゲームに人生を見ようとするのか。「卓球王国」と呼ばれた時代に世界にその名を轟かせた元卓球世界王者・山中教子氏による、ゲームと人生を巡る哲学、第3回はいよいよゲームと人生のつながりについて(第1回:「負ける」とは「途中下車する」ということ、第2回:一流の戦い方)。

 

ここまで大まかに「ゲームとは何か」ということをお話してきました。おおむね、「ゲームってこういうものなんだな」という認識を共有していただいたところで、ここからは少し、皆さん方の多くがゲームのときに経験してらっしゃるであろう、「緊張」についてお話したいと思います。

ゲームの世界には、必ず緊張があります。それは、ゲームでは必ず「勝ち負け」という結果が出るからです。

「負けてもいい」の姿勢は、ゲームを退屈にする

当記事はプレタポルテ(運営:夜間飛行)の提供記事です

いくらゲームを楽しもうと思っていても、結果が出て、負けたら悔しいですよね。でも、「勝ちたい」「負けたくない」という緊張は自然と出てくるものですし、その緊張感があるからゲームは面白いんです。はじめから、「負けてもいいや」という姿勢では、ゲームは退屈なものになってしまいます。

「絶対に負けられない」真剣勝負であるほど、緊張感は増してきます。私の現役時代では、全日本選手権などの重要なゲームの一週間前くらいからだんだんと緊張が高まってきて、ご飯が食べられなくなったり、眠れなくなったりしたものです。

ゲームに限らず、大事な講演やイベントなど、あらゆる「本番」の場面では、緊張は必ずあります。ただ、講演やイベントは「勝ち負け」ではありませんから、結果を気にせず思い切り楽しむことだってできるんです。スポーツのゲームには「勝ち負け」があり、相手をやっつけるわけですから、どうしても楽しいことだけ、というわけにいきません。

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