ついにビールのプライベートブランド登場、サントリーの大胆不敵
競合他社は冷静
一方、サントリーの”先走り”行為には、業界競合から「両刃の剣になりかねない」との声も上がっている。
ビールは従来、メーカーや銘柄で選ぶ消費者が多く、第3のビールでも、各社は莫大な費用をかけてブランド育成に取り組む。そこへ安価な商品が出回れば、既存品が食われ、メーカー品の地位が低下しかねない。ただでさえ消費者が第3のビールに流れる中、価格破壊が起こればビール市場は一段と縮小する。
キリンビールの松沢幸一社長は「店頭価格でそこまで大きく変わるわけではない。影響は限定的」と冷静に構える。「価格で流れる人は流れるかもしれないが、品質や味覚、ブランドがきちんとしていればメーカー品の優位性は変わらない」(同)。
ただし「消費者からビールのPBへの要望は多かった」(イオン)と低価格志向の流れは止まらない。ビール需要の最盛期に登場する激安品。サントリーが仕掛けたPBは、新たな競争の引き金となりそうだ。
(倉沢美左 撮影:今井康一 =週刊東洋経済)
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