さらに、もっと重要なのは、「重要だからやる」「好きだからやる」「面白いからやる」といった、自分の内から沸き起こる内的動機づけであり、そのためには「自主性」「成長」「目的」の3つの要素を働き手に感じてもらうことが必要なのだと説いた。
もうひとりが、ダン・アリエリー。米デューク大学の教授で行動経済学の大家だが、どんな複雑な事象も、誰にでもわかる平易な言葉で語る。身近な例を使い、じわじわ脳にしみ込んでくるプレゼンは、どれもつねに感動レベルだ。
意義のある仕事をやると生産性が高くなる
アリエリーはTEDのプレゼン「仕事のやりがいとは何か」の中で、人のやる気に関するさまざまな実験結果を披露する。たとえば、レゴブロックでロボットを作る作業において、作ったものをすぐに壊してしまう場合と、取っておく場合で、人のモチベーションに大きく差がつくことから、「(仕事に)意義のある状況」の人の方が「(結局無駄に終わる)徒労の状況」にある人より生産性が高くなる、と結論づけた。
また、仕事の成果をきっちりと「認識」してもらった場合にモチベーションは簡単に上がり、無視されただけで、モチベーションは驚くほどたやすく砕け散る、と論じた。
つまり、上司は部下に、その仕事にどれだけ価値があり、「意義」があるものかを説明し、納得してもらう必要があり、その成果に対してはきっちりと「認めて」あげることが必要なのだ、ということだ。しかし、「男は黙って〇〇ビール」的なカルチャーの強い日本の企業では、そうしたコミュニケーションはまだまだ希薄のような気がする。
そんなこんな書き綴っている内に、前回お約束した「コミュ力で社員のやる気を上げる方法」まで今回は書けなかったので、この続きはまた次回に。皆さんのご意見、是非お待ちしております。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら