「サードウェーブ系男子」を知っていますか 脱消費時代が生み出した、その生態系に迫る
キャップに黒縁メガネにヒゲ、自転車にニューバランスのスニーカー。言われてみれば、よく見る気がするカジュアル・ファッションの男たちが「サードウェーブ系男子」である。名付け親であるコラムニスト辛酸なめ子氏が、2015年にアメリカから進出した「サードウェーブコーヒー」チェーンのブルーボトルコーヒーに並ぶ男の子たちの共通点を見つけコラムで指摘。その「サードウェーブ系男子」を巡り、ネットでは賛否両論の議論へと発展した。
反対派、肯定派のそれぞれの声
「反発派」は、画一的で欧米の真似事でしかない彼らのスタイルを揶揄。または「上質な暮らし」から見えるスノビズムに対して「洒落臭い」と反応した。実際、雑誌『SPA!』は、これらに近い立ち位置で記事をこしらえた。
一方、「肯定派」は、「~系女子・男子」といったメディアによるばかげた流行分析・レッテル貼りを批判。さらには「揶揄」的な態度が「古い」という声もあった。
さて、ネットの「サードウェーブ系男子」を巡る議論。単に流行を巡るよくある論争に見えるが別の角度からも見てみたい。肯定派の中には、彼らの「思想」に賛同する人たちも少なくないのだ。「サードウェーブ系男子」を補足すると、これはニューヨーク・ブルックリン辺りの流行に影響されたもの。彼らは「流行」ではなく「品質」を重視してアイテムを選ぶ。そして、カジュアルな服しか身につけず、自転車が好きな代わりにクルマには一切興味を持たない。愛用のパソコンはMacで、デジタルガジェットは好きだが、音楽はアナログレコードをよく買っている。