「合同企業説明会」は必要なのか不要なのか リクナビの仕掛け人が語る「合説」のすべて

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リクナビが運営する合説では、映像やスタッフの説明を通じて、会場での当日の動き方のヒントなどをお伝えしています。そもそも、就活は初めてのことだから、わからないことだらけですよね。「就活の基本」をできるだけ丁寧にちゃんと説明して、学生を応援したいと思っています。就活が億劫(おっくう)という人も、「今年の就活の基本」がわかれば、少しは動きやすくなるのではないでしょうか。

特にここ数年、就活関連のスケジュールが変わっています。例年、知らぬ間に志望業界や企業の応募受付が終わっていた、という声を聞きます。就職活動を取り巻く環境が変化することで学生に不利益が生じることは阻止したい。

「いざヤル気になった時には、ほとんどの企業の採用が終わってしまっていた」ということにならないよう、丁寧でスピーディーな情報発信に、全力で努めたいと思っています。特に今年は、WEBではわかりにくいことを、合説の場でリクナビのスタッフがわかりやすく説明するプログラムを用意しています。

まずは来てみて、それから判断しよう

――就活を始める学生にメッセージをお願いします。

合説に限ったことではありませんが、就活のやり方に「正解」はありません。いかに自分の目で見て感じて、納得して、決断できるかということが大事です。そして、企業もそんな「決断できる人」に期待しています。

自分なりに納得するためには、やっぱりいろんな経験をすることが近道だと思います。そんな経験を積む「場」として合説を活用して下さい。

そもそも、「合説なんて意味がない」っていう先輩だって、一度は合説に足を運んでいるわけです(笑)。だから、まずは「来て」「見て」「感じて」みてはどうだろう、と言いたい。その上で、「必要ない」と自分で判断するならば、その判断を尊重したいと思います。

長年就活生を見ていると、就活を通じてみんな大きく成長していくのがわかります。就活は、本当の意味での「大人」になるための、すごいチャンスでもあります。自分なりの納得感の高い就活を送れるように全力でサポートしたいと思っています。

田宮 寛之 経済ジャーナリスト、東洋経済新報社記者・編集委員

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たみや ひろゆき / Hiroyuki Tamiya

明治大学講師(学部間共通総合講座)、拓殖大学客員教授(商学部・政経学部)。東京都出身。明治大学経営学部卒業後、日経ラジオ社、米国ウィスコンシン州ワパン高校教員を経て1993年東洋経済新報社に入社。企業情報部や金融証券部、名古屋支社で記者として活動した後、『週刊東洋経済』編集部デスクに。2007年、株式雑誌『オール投資』編集長就任。2009年就職・採用・人事情報を配信する「東洋経済HRオンライン」を立ち上げ編集長となる。取材してきた業界は自動車、生保、損保、証券、食品、住宅、百貨店、スーパー、コンビニエンスストア、外食、化学など。2014年「就職四季報プラスワン」編集長を兼務。2016年から現職

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