「理想的な職場」というものは、存在しない 自分で意識的につくり出していこう

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つまり、満足のいく業務内容に自らしていくのだというアクティブな姿勢、そしてそのような環境づくりに自らアクティブに参加する姿勢の2点です。

何事もそうですが、夢や目標をかなえる際に、誰かがそのお膳立てをしてくれたり、そうした場所やチャンスをいきなり与えてくれたりするわけでは決してありません。

とりわけ仕事についていうと、かなり多くの人が「仕事とは与えられる仕事のみである」、という前提に立ちすぎている気がしています。世の中に「求人案内」として出ている仕事から選ばなければならない、上司や会社が自分に「与えてくれる」仕事をするのが当たり前である、という人が多いのではないでしょうか。

そうした心構えだと、おそらく自分にとって理想とする仕事内容にたどり着くのは困難です。

理想的な職場など存在しない!

反対に、理想とする仕事や職場環境に恵まれている人は、程度の大小はあれども、自分からそういった仕事や環境づくりに参加している人です。つまり「理想とする仕事なんて存在しないので、自分でつくっていく」という心構えなのです。

実は私自身もそのような方法で、当初、与えられた業務からどんどんはみ出して自分の守備範囲を広げ、自分にとっての学びを充実させていったものです。

事業会社にいた頃も最初は経理という立場だったものが、気がつけば法務、経営企画、営業と、経営的視点を磨ける仕事という自分のテーマに沿って、どんどん自分で業務範囲を広げていきました。

また、環境という意味においても本連載でも何度か紹介をしていますが、仕事にはチームとしてとことん注力するものの、私にとって不要な社内の飲み会や連れランチなどに行かない(誘われない)ような環境づくりにもかなり神経を使ってきたものです。

おかげで仕事内容も、そして職場の(私にとっての)環境も、現在のコンサル会社だけでなく、その前の事業会社の時代もすこぶるよい中で仕事をすることができました。

もちろん、ある分野で特出した結果を出せば、当初の仕事の範囲にかかわらず、できる社員にどんどん任せるような柔軟な会社であることも必要ですので、選ぶ際にはそのあたりの見極めも大切でしょう。直接的に聞きづらければ、社員の仕事ぶりを質問する中で、役員や部長などの中核メンバーの権限の範囲や兼務の状況を聞いたり、部署横断の仕事をする際のやり方などを聞く中で想像できるでしょう。

いずれにしても、そのようなことが少しでも可能であれば、いや可能でなかったとしても、自分が前例になるくらいの心構えで臨まないと、理想とする仕事に巡り合うのは難しいでしょう。繰り返しですが、理想とする仕事はどこかに転がっているわけではなく、自分でつくっていくものですから。

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