「理想的な職場」というものは、存在しない 自分で意識的につくり出していこう

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仮にそこまではちょっと、という話であれば、2社目の会社に個人としてアプローチするのも手です。

LANさんの能力を会社が認めていれば、会社側もまったく知らない人を雇うよりも仕事ぶりを知っているLANさんのほうが安心ですから、まったくもって再就職はダメというわけではないでしょう。2社目を選択肢のひとつとして考えておくことも有益です。

仮にそれでダメだったとしても、自分のどこが足りないのか、といったことも見えてくるはずですから、反省材料としてプラスの経験になるはずです。

転職の多さを心配する必要はない

そして転職回数の多さや派遣社員という立場については、まったく心配は無用です。

いただいた文章を拝見するに、いずれもきちんとした理由があってのことですし、LANさんはご自身なりのキャリア観をちゃんと持ち、その実現のためのアクションも実際に起こされてきた方です。

したがって、正直にご自身の目指している方向性と、今までとってきたアクションを語るのがよいでしょう。残念ながらネガティブにとる人もいるでしょうが、そうでない人も多くいるはずです。

私自身、事業会社とコンサル会社の双方で長年採用に携わっておりますが、正直な話、採用においていちばん重要なのは、候補者の方のスキルと経験です。正社員であったかなどの経歴や、学歴やどこの会社にいたかなんぞどうでもいい話です。

まず、自分の売りになるスキルや経験の棚卸しをして整理してみてください。どういった会社や業界であればそのスキルなりを活用でき、重宝されるのかを考えたうえで、今後の進路を検討されるとよいでしょう。

LANさんには語学という能力があるので、あとはその語学力を使って何ができるかをいかにアピールするかです。語学を学ばれたということは、おそらくその先にある広い世界を見てみたいという夢もあったのかと想像します。であれば派遣がどうのという狭い視野で、ご自身の可能性を限定してしまうのはもったいないですよ。

LANさんのアイデンティティの主体が、派遣社員や転職回数になってしまうのか、それとも仕事のスキルになるのかは、LANさんの日々の仕事における積み重ねでしかありません。

派遣社員というステイタスも、仕事が限定された職種とみるのか、その道のプロになる第一歩ととらえるかで、日々の仕事への情熱もモチベーションも変わります。そして今日が変われば将来も絶対に変わります。なぜならば将来は現在の積み重ねでしかありませんので。

20代半ばとまだまだ若いLANさんが、無限大の可能性に向かって日々奮闘されることを応援しております。つねに自分を応援し、自信を持って夢をかなえましょう。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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