琴奨菊の勝因は「重層的メンタル采配」にある 「琴バウアー」だけじゃない!妙策の数々

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選択、変化に勇気が必要なのはもっともで、この連載でも「変化ログ」「ミラクルデイエクササイズ」「セルフストーリー」といったアンガーマネジメントテクニックを取り上げ、自らの真情(目標)に向け揺るぎない努力をしていくことで、雑念(怒りやイライラのもと)を排していこうという取り組みを紹介してきました。

今回紹介するアンガーマネジメントテクニックは、「エクスターナライジング」という、やや変わった技法です。これは怒りを画像などにイメージしてみようという試みで、別称「怒りのイメージ化」「怒りの外部化」と呼ばれています。

「捨てる勇気」を持つために

怒りは感情であるため、形状はありません。このように怒りの現状を具体的に確認できないことも、怒りをコントロールしにくい理由のひとつです。そこで、怒りを画像イメージなどに視覚化し、コントロールするためのテクニックが用意されているのです。自分が変化を遂げたいとき、変化を躊躇させる雑念を排除したいときには、有効に使えそうですね。

次に、実際のやり方です。今ある雑念を想像し、仮に画像や立体にしてみるなら、どのようになるかをイメージ化します。色や形、大きさ、動き、発する音、質感、体感温度など、細かく細かく想像します。想像が膨らんでしっかり画像化(立体化)できたら、最後にその完成物(不要物)をゴミ箱へ捨ててスッキリさせることをゴールにしましょう。

これは特に、感性の鋭い右脳型の人に向いているテクニックですが、「選択」を阻む雑念があるときなど、「捨てる勇気」を持つために、ぜひ積極的にトライしてみてください。

アンガーマネジメントに興味を持たれたかたは、拙著『パワハラ防止のためのアンガーマネジメント入門』(東洋経済新報社)をご高覧ください。

小林 浩志 日本アンガーマネジメント協会認定ファシリテーター

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こばやし こうじ / Kobayashi Koji

 

青山学院大学大学院法学研究科修了(法学修士)。
横浜市戸塚区で社会保険労務士・行政書士の事務所を経営する傍ら、社会人大学院でパワーハラスメントの法的・実務的対策を研究。パワハラ防止策の有効なツールとしてのアンガーマネジメントを数多くの企業、学校、病院等へ紹介している。
・特定社会保険労務士、行政書士、第一種衛生管理者
・公益財団法人21世紀職業財団認定セクハラパワハラ防止コンサルタント(客員講師)
・一般社団法人 日本アンガーマネジメント協会認定ファシリテーター
・日本スポーツ法学会会員
著書に『パワハラ防止のための アンガーマネジメント入門』(東洋経済新報社)、『現場監督のための 早わかり労働安全衛生法』(共著、東洋経済新報社)などがある。

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