「きれいなCA」というだけでは婚活に勝てない 東京の「婚活事情」最前線<3>

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「みんな同じスタートだったのに、私に何が足りなくて何を間違ったのかまったくわからなかった。フラれたとき同時に東京のあのキラキラ輝くコミュニティから失格って烙印も押された気分になって。自分の年齢に押しつぶされそうで、プライドもズタズタ。本当に消えたかった。でも、最近やっと気づいたんだよね。結婚できた子たちって、年と共に中身も成長して精神的に自立してる子が多い。それに、CAブランドなんて全然大したことなかったの。東京って本当にきれいな人はいくらでもいるし、自分より若い子たちはどんどん増えるし。これからは自分を見失わないようにする。」

きれいなCAな「だけ」では、一流の男を手にできない

東京の恋愛市場で一目置かれるためには、「きれいなCA」だけでは物足りない。

加えて、家柄がよいお嬢様であったり、ものすごく美人で学生時代に読者モデル歴もあったりする女もザラに存在する。奈緒美は、素材は決して悪くはないが、地方から就職とともに東京に上京し、もともと男慣れもしていなかった。都会の遊び慣れた男にとってはエサになりやすかったのだ。

そして何よりも、20代後半の容姿もよいエリート男と付き合う女にはそれなりの器が必要である。それは女のステイタスには関係なく、いかに自身が自立し対等な関係でいられるか、自分の感情をコントロールし精神レベルを高く保っていられるかが重要だ。お互いに尊敬の念がなければ恋愛関係は成り立たない。

奈緒美にはそれが決定的に欠けていた。安易な夢を抱き相手に依存することで、根本的に軽く見られてしまっていた。そして過剰な束縛は恋人をさらに遠ざけてしまう。

結局、人は魅力でしか人を縛ることはできない。

奈緒美は今ではもともと好きであった仕事にさらに精を出し、ソムリエの資格に挑戦している。近々昇進の研修も受けるそうだ。一人の時間は読書やヨガなどの趣味を楽しむようになり、等身大の自分を取り戻した。

「デートに誘ってくれるくらいの人はいるけど、次はちゃんと一緒に成長できる人、純粋な気持ちで好きになれる人を焦らないで選ぶつもり。人と比べるのはもうやめるの。」

自分の生活を確立し前向きに楽しむ自立した女性は、年齢に関わらず深みがあり魅力的だ。

今の彼女を放っておく男はきっと少なくないだろう。

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