爆笑問題「視聴者にボケが伝わらない悲しさ」 安倍晋三首相への忖度などはない

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爆笑問題の2人はなぜ「炎上」を恐れないのか?(撮影:梅谷秀司)
前回、「時事ネタを続ける理由」や「世間のニュースのとらえ方の変化」について語っていただいた爆笑問題の太田光さんと田中裕二さん。インタビュー後編では、2人に「テレビの視聴者やネットの反応」に対する思いについて聞いた。

演者よりも「視聴者」がピリピリしすぎ

――最近ではネットを中心にした世間のほうがタブーを意識しすぎているようなところもありますよね。たとえば、ジャニーズ事務所に関して太田さんが何か発言しただけで「太田、よく言った!」「攻めてる!」とか言われがちじゃないですか。見る側が勝手にタブーを作ってしまっているところもあるのではないでしょうか。

田中裕二(以下、田中):特に、SMAPの解散とか独立に関して言うと、SMAPファンがジャニーズ事務所というものに敵対心を持ちすぎで、辞めていった3人を悲劇の主人公みたいに祭り上げちゃった。

そこでいろいろな裏読みみたいなのがひどくなっちゃって。「新しい地図」の映画(『クソ野郎と美しき世界』)で太田が監督をやったら「もうジャニーズとは共演NGになるぞ」みたいなことを言われたりして。全然そんなことはないんですけどね。

太田光(以下、太田):いちばん顕著だったのが、『72時間ホンネテレビ』(AbemaTV)に出たときに「木村、見てるか?」って言ったら、(ネット上では)「太田、よく言った」みたいな感じになって。あれは別にそんなに勇気のいることでもないし。

田中:そうなんだけどね。ただ、お前以外にそれを言う人はいない(笑)。ほかの分野もそうなんだけど、ピリピリしすぎなんだよね。

太田:テレビもまたネットを気にしてるんだよね。

田中:そうそう、テレビの制作側がもう本当にネットを怖がっちゃってるから、悪い感じの循環になっている気はするけどね。僕ら2人ともSNSとかやってないからわからないんだけども、なんで炎上することをそんなに恐れるのか。

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