爆笑問題「視聴者にボケが伝わらない悲しさ」 安倍晋三首相への忖度などはない

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今年で結成30年周年になる爆笑問題(撮影:梅谷秀司)

――この『時事漫才 爆笑問題の日本原論』の連載をしているのは保守系言論誌の『Hanada』ですよね。これに関して「なんであんな右寄りの雑誌で連載しているんだ?」って言われたりもしますよね。

太田:『新潮45』だったらもっと面白かったのかもしれない。

田中:連載が終わっちゃうよ! それだとまた移んなきゃいけないから。

「新潮」も「文春」も一時期の写真週刊誌のよう

――『新潮45』の話題が出ましたが、いまのそういった雑誌の言論的な状況をどう思われていますか? 一部の人による右寄りの言説がますます過激化しているような気もしますが。

『時事漫才 爆笑問題の日本原論』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

太田:新潮がそれをやるんだ、っていうのがちょっと意外だったね。あれは明らかに校閲でNGが出るんじゃないかっていう文章だったし。それを部数のためにやっちゃうんだっていうのが、あまりにもポリシーがなさすぎるな、っていうか。『週刊文春』も「文春砲」とかやり始めて、一時期の写真週刊誌みたいなポジションになってるし。俺ら以上に節操がないのかな、って。

――今年は爆笑問題結成30周年ということで、記念の単独ライブではコントをやるという試みもありました。今後、お2人はどういう方向に進む予定なんでしょうか?

太田:実は最初の単独ライブ2回はずっとコントだったんですよ。だからまたそこに戻ったっていう感じなんですけど。まあ、あれはあれでね、やってて楽しかったし。高田(文夫)先生には「漫才やんねえのか」ってブーブー言われて。あっちを立てればこっちが立たず。

田中:それはそうでしょ。いろいろな人がいるから。「漫才やんねえのかよ!」っていう人もいれば、「コントなの? すげえ!得した!」って人もいるよ。どっちもいるからね。

太田:俺らはああいうことをずっとやってこなかったから、振り幅として1つやってみただけで。いままで漫才にやけにこだわっているように見えていたと思うんだけど、俺は別にそこまで漫才っていうスタイルにこだわっているわけではないし。本当は映画とかもやりたかったりするし。面白ければ何でもいいんです。

ラリー遠田 作家・ライター、お笑い評論家

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らりーとおだ / Larry Tooda

主にお笑いに関する評論、執筆、インタビュー取材、コメント提供、講演、イベント企画・出演などを手がける。『イロモンガール』(白泉社)の漫画原作、『お笑い世代論 ドリフから霜降り明星まで』(光文社新書)、『教養としての平成お笑い史』(ディスカヴァー携書)、『とんねるずと「めちゃイケ」の終わり〈ポスト平成〉のテレビバラエティ論』(イースト新書)など著書多数。

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