P&G、日本未上陸のブランド投入で反撃

日本トップのベセラ新社長が明かす秘策

――社長自ら経営者を育成するということか。日本の社員と接する中で感じた、彼らが秀でている点とは。 

規律正しく、グループワークが得意で、約束したことに責任感があるところは、世界のP&Gの中でもトップレベルだ。

――逆に足りないところは。

日々刻々と変化する市場の環境に対し、柔軟に対応することも必要だと思う。

――日本市場をどのようにみているか。

ほかの地域でのP&Gの競合他社と比べ、優秀で尊敬できる企業が多い。少子高齢化で量的拡大があまり見込めない中、世界一スピードの速いイノベーションの戦いで、しのぎをけずっていくことになる。ただ、これはネガティブなことではない。消費者にとっても、流通にとっても、前向きな戦いだ。

驚くべき日本の消費者の反応

世界ではトップシェアを総なめのP&Gだが、日本ではその強さを発揮し切れていない(撮影:尾形文繁)

――日本の消費者にはどういう特徴があると思うか。

現在、日本の消費者の暮らしを観察する機会を、十分持つようにしている。これまで実際に、神戸や大阪の消費者の家庭を訪問し、どのような生活をしているのか、商品をどのように使っているのかを、観察してきた。また、毎週のようにある東京出張の合間を縫って、ドラッグストアや百貨店内の「SK-Ⅱ」のカウンターに行き、どのように買い物をしているかも見た。

その結果、驚いたのが、新しいものに対する反応が他のどの先進国よりも早いことだ。例を挙げよう。雑誌を読んでいた女性がステッカー広告を見つけた。すると、彼女はその商品を即座にスマホで調べ、ありとあらゆるツールを駆使して情報を集め、それを入手し、写真を撮って友達に拡散した。このように、新しいものに対するアンテナを常に張って、トライしてみようという情熱がある。

――PR戦略にも力が入るのでは。

電車で通勤する際に思うことだが、日本人とスマホとの関わり方は半端じゃない。ちょっとのめり込み過ぎなくらいだ。日本ではテレビCMの重要性が他国より高いと思うが、広告環境は刻々と変化しており、WEBでのコミュニケーションが重要になっている。テレビを見ながらパソコンをいじり、傍らにはスマホがある――。ときにそんな状況もある中、あらゆるディスプレイで機能する広告戦略が必須となる。

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