P&G、日本未上陸のブランド投入で反撃 日本トップのベセラ新社長が明かす秘策
未熟な市場も先進国市場も伸ばした
――2代続いた日本人社長に続く就任だが、P&Gの日本戦略に変更はあるのか。
戦略の変更はない。P&Gは非常にグローバルな企業なので、そのときどきに最適な人材が選ばれる。P&Gジャパンは、前二代の日本人社長で成功してきたが、今回はたまたま外国人が選ばれただけ。
私が社長になった理由を自分なりに分析すると、一つ目は、市場の状況によらず、成長のための戦略を立てることができるからだ。売り上げを4倍に伸ばしたナイジェリアは未熟な市場だったと言えるが、2003年からシンガポールで先進国市場を担当した際には、停滞した売り上げを伸ばすことに成功した。
そして二つ目は、マネージャーとして活躍できる人材を、輩出することができるからだ。(P&Gでは)リーダーの責任として、自分以外の人も、リーダーとして育てていくという考え方がある。現在私は2種類の人材育成プログラムを実施している。
一つは講義形式のもの。ちょうど昨日も、「リーダーシップアカデミー」があって、私のリーダーとしての経験を話す機会があった。そしてもう一つが、一対一でのコーチングだ。直属の部下や重要ポストに就いている期待の人材に、面と向かって話す機会を設けたり、働いているところを見せたりする。
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