ソニーらしいやんちゃな組織にしたい--ソニー・根本章二R&D担当執行役《キーマンを直撃》

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組織のトップが天才ならばすべてをコントロールできるのかもしれないけど、残念ながら私には無理。具体的な接点を作ることで、もっと能力のある人にはやんちゃになってもらいたい。私はプロジェクト自体の管理はせず、つなぐことが自分の仕事と思っています。本当にお客様の価値になるのか冷静な判断をした上で、足りないものが出てくれば外との提携や買収も積極的に考える。競争力を加えるものなら、国内外関係なく躊躇せずにやっていきたい。

--ソニーで強くない分野はどこですか。

7月にクラウドゲームサービスを手掛けるガイカイの買収を発表しました。ソニーにとっては不都合な真実かもしれませんが、据え置き型を中心としたコアゲームのビジネスモデルは、だいぶ壊されている。

ガイカイはサーバー系ビジネスという違う価値を持っていて、一時的にはゲームのビジネスモデルの変化に使いたいが、ネットワークのサーバー技術やアプリケーションでのシナジーも考えています。積極的に可能性のある人物と化学反応を起こすこともR&Dでやっていきたい。

--過去のソニー製品で、内向きでなければポテンシャルがあった製品はありますか。

あまり言いたくないけれど、「クリエ」という製品がありました。ネットワークにも接続するし、アップルの「アップストア」のエコモデルを明確に描いていました。当時はソニー・エリクソンが携帯電話事業を手掛けていたなどの阻害要因はありましたが、昨今のスマートフォンのトリガーをかけたという自負がある。それを育てきれなかったというのは、あるかもしれない。

あとは「エアボード」とかも、スマートTVに近い。OSかプラットフォームかコンテンツのいずれか重要なところを握らないとダメだったかなと思います。

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