勉強しない「文系大学生」に勉強させる方法 就活時期よりも、この「構造」を変えよ
学生の履修行動が変わると、教員の行動も変わっていきます。学生が「意義、意味のある授業」「教え方がうまい授業」を選択するようになるため、より多くの教員がそのような授業を目指すようになります。やる気のない教員は、やがて淘汰されていく運命にあるでしょう。
大学は「研究機関」か「教育機関」か
最後に、「大学は研究機関であり、学生は自ら学ぶのが正しい姿だ」というご指摘があろうかと思いますので、この点について言及しておきましょう。
このご指摘は、まったくその通りです。反論の余地はありません。ただ、これは「理想論」でしかないと思います。
日本の理系教育がノーベル賞受賞者を多数輩出しているという話をしましたが、理系学生は文系学生と比べて、大変厳しく教育されています。大学1年次から実験とレポートの日々で研究者としての基礎を叩き込まれますし、それは研究室に入ってからも続きます。
これは「自ら学ぶ」というものではなく、ある意味で「強制」と言って差し支えないものです。ですが理系学生の多くは、その「強制」の中で学問への興味を高め、社会に出てからも活躍しています。
これは、ある意味当然なのです。以前、立教大学総長の吉岡知哉氏と対談した際、以下のようにおっしゃっていました。
学問を「面白く」感じ、「自ら学ぶ」というステージに到達するまでは、何らかの方法でモチベーションを高めてあげる必要があるのです。その方法こそが、企業が「リシュ面」を導入することなのです。
「リシュ面」を導入することで、企業には「学生の嘘を封じる」「コミュ力に騙されなくなる」というメリットがあることは、この連載ですでにご説明しました。さらに、日本の大学教育のレベルを高めるという「社会的意義」まであるのです。まだ導入を検討されていない企業の人事部の方は、ぜひ、検討を始めてみてください。
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