それより、たどたどしくても一生懸命話してくれる人のほうが、親近感もって、親切にしてくれると思います。文法重視はダメ、これからは「使える」「実用的な」英語、などとよく議論になりますが、受験英語で英語をマスターした人も多いですし、今も昔もそんなに変わらないのではないかと思います。使える英語を身につけるためにも、まずは「基本の5文型」です。
その2:中学・高校6年間の英語は10項目だけ!
ポイントの2つ目は、以下の文法事項10項目を押さえる、ということです。近著の『中学・高校6年間の英語をこの1冊でざっと復習する』では、中学・高校で習う範囲の文法事項を10ユニットに分けて網羅しました。1日1項ずつ学べば、10日間で復習できるボリュームです。
6年間の内容は膨大に思えるかもしれませんが、こうしてみると、本1冊でまとめられる内容なのです。やみくもに手を出すよりも、何を・どこまで学べばいいのか、全体像がわかっているほうが、学習効率は上がりますし、挫折せずに取り組みやすくなります。
その3:「聞き流す」だけではいつまでたってもダメ
3つ目は「聞き流し英会話」と決別することです。よく「聞くだけで話せる」などとうたった魅力的な英語教材が、世の中にはたくさんありますね。あれは英語のプロたちにはあまり評価されないことが多いです。私もあまりお勧めしません。なぜなら、単語も知らず、まったく内容がわからない音声をいくら聞いても、結局のところわからないからです。その内容を理解するのに必要なボキャブラリーが知識として抜けているのに、やみくもに続けてもどうしようもないです。
それならば、まず最初に目で英単語などを押さえておいて、聞くときに、「この英語はどういう発音をするのか」とか、ネイティブがどういうふうにこれを読むのか、という心構えで聞いたほうが効果が出ると思います。内容はもとより、キーワードすら知らなかったらそれは難しいです。こうしたリスニングの効果を上げるためにも、「基本の5文型」をまず理解しておくことと、あとはボキャブラリーも大事です。なるべく知っている単語を増やすこと、これは英語上達に欠かせない要素です。
「どうすれば話せるようになるか」とよく聞かれることがありますが、特効薬を教えてと言われれば、究極的には、海外に行って「英語を話す必要に迫られる」しかないでしょう。勉強のための勉強ではなく、生きていくうえで必要にならないと身につきません。
でも、中学英語の基本さえしっかり身についていれば、もし海外に行ったとしても、ラクに適応できるようになることは間違いありません。
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