若くいたいなら「脳のゆがみ」を直しなさい! 認知症が進む人、若々しい人の「分岐点」

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「不健康脳」の状態が継続すると、うつの症状が出てきたり、やる気が起こらず、寝込んでしまうこともあります。「偏った脳の使い方」でこだわりが強くなり、自分のこだわりを変えたいと思っても容易にライフスタイルを変えられない人、わかってはいるけどやめられない脳の使い方が「不健康脳」を加速させます。

50歳を超えて成長する脳にするには

「不健康脳」を放置するといったいどうなるのでしょうか? その終着点は認知症です。不健康な脳はやがて、SCD(Subjective Cognitive Decline)と呼ばれる自覚的認知機能の低下を助長し、アルツハイマー型認知症への流れを加速しかねません。

多くの人は脳について勘違いをしています。認知能力は3歳頃からグッと高まり、20歳くらいで能力が完成。そのあとは徐々に脳は老化していき、そのまま40〜50歳になって脳の機能は放物線を描くようになり、認知症になるのが70〜80歳。大体の人がこのように思っているかもしれません。

ところが脳の画像を見てみると、40〜50歳の領域で、脳の働きが上に伸びる人と下降する人がいることがわかってきました。大人の脳には、かなりの個人差があることがわかったのです。50歳を超えて劣化する脳もあれば、成長する脳もあるということです。

では、どうすれば成長する脳、認知症にならない脳を手に入れることができるでしょうか。

そもそも認知症は自分で予防できるのでしょうか? 答えは「できます」です。

これは、「健康脳」を意識してつくることで可能になります。「健康脳」は、脳をまんべんなく使うことでつくることができますので、脳の使い方を変える=脳コンディショニングをしていけば、右脳と左脳のバランスがとれ、おのずと「健康脳」へと変わることができるのです。

人間の脳は、成長と劣化、どちらにもなりやすい性質を持っています。ですから、今すぐ脳コンディショニングを始めれば、早い人だと1か月で効果が出てきます。次回、最終回は、脳コンディショニングの実践法についてお話します。

加藤 俊徳 医学博士/「脳の学校」代表

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かとう としのり / Toshinori Katou

脳内科医、医学博士。加藤プラチナクリニック院長。株式会社「脳の学校」代表。昭和大学客員教授。脳科学・MRI 脳画像診断の専門家。1991年に、現在、世界700カ所以上の施設で使われる脳活動計測fNIRS(エフニルス)法を発見。1995年から2001年まで米ミネソタ大学放射線科で脳画像研究に従事。ADHD、コミュニケーション障害など発達障害と関係する「海馬回旋遅滞症」を発見。加藤式MRI 脳画像診断法を用いて、小児から超高齢者まで1万人以上を診断・治療。得意な脳番地・不得意な脳番地を診断し、脳の使い方の処方を行う。著書に、『1万人の脳を見た名医が教える すごい左利き』(ダイヤモンド社)、『一生頭がよくなり続けるもっとすごい脳の使い方』(サンマーク出版)、『1日1文読むだけで記憶力が上がる!おとなの音読』(きずな出版)など多数。

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