一流の経営者は、根っからのゲーマーが多い ゲームが社会をより良いものにしていく
瀧本:実は、ジェインさんにお礼を言わなきゃいけないことがありまして。私は大学でも教えているんですけど、本業はいわゆるエンジェル投資をやっていて、スタートアップ企業への投資をしています。数年前にゲームへの投資の話が二つあった。その時に「ゲームは今大きく変わっている、この本を読んでみて」と言って勧められた本が、実は『幸せな未来は「ゲーム」が創る』(原題『Reality Is Broken』)でした。この投資は成功したのですが、ゲームには大きな可能性があることを教えてもらった、投資のきっかけになった本なのです。
マクゴニガル:そうだったのですね。それはよかったです。
ゲームを使うことで人生はよりよくなる
瀧本:今回の新作『スーパーベターになろう!』は、どのような本なのでしょうか。
マクゴニガル:今回の本は、個人がゲームからどのような恩恵を受けられるか、という点にフォーカスをしています。1冊目の『幸せな未来は「ゲーム」が創る』は、社会全般を助けるためにゲームを使うというものです。今回の本は、個人がもっと成功したり、もっとハッピーになったり、もっと健康になるためにゲームを使うことについて書きました。
瀧本:確かに、何をしたらいいのかという話が結構、たくさん書いてあります。具体的な提案がたくさんあり、すぐに使えるという感じが強いように思いました。
マクゴニガル:いくつかの小さなチャレンジをすることで、そこから学んだり、成功したりできるということを書いたつもりです。
瀧本:主に、どういう人にこの本を買ってほしいと思っていますか。
マクゴニガル:日本人の仕事に対するエンゲージメント(愛着)についての調査結果を見たことがあります。91%の人が今の仕事に愛着を持っていないという調査結果でした。自分の仕事に対して前向きな気持ちになれていないとか、自分の仕事に意味が見いだせない、目的が感じられないという人たちが91%もいるというのは、多すぎるように思います。また、84%の人がうつ状態や不安によって仕事のパフォーマンスが落ちているのだそうです。
ぜひそうした人に読んでもらいたい、と思っています。
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