就活に役立つ!「会社四季報」使いこなし術【第5回】--多いほど良い? 業界・企業で給料はこんなに違う
注意したいのはグループに子会社を持つ連結決算を導入している企業(従業員数や業績欄に「連」の表記のある会社)の場合、「会社四季報」に記載している平均年収は、グループ企業の頂点に位置する親会社の単独ベースしか載せていないということです。
子会社の給料は親会社より落ちる傾向も
また、この欄に「子」という表記があった場合は、主要な子会社の単独ベースでの数字となります。そもそも大きな企業グループでは、「本体」とも呼ばれる親会社の給与水準がいちばん高く、子会社はそれよりは落ちる、というのが一般的なこともあわせて付け加えておきましょう。
とくに親会社がグループ企業の統括に特化していて、親会社単独の社員数が少ない企業は、中核となるような人材ばかりで構成しているために、実際にグループ企業で働いている人よりも、平均給与が高く出ている傾向もあることを知っておく必要もあります。これは「●●ホールディングス」というような「持ち株会社」によくある傾向です。
前置きが長くなりましたが、それでは「会社四季報」を使って、給料という視点で会社研究をしてみましょう。まず大事なポイントはこれまでと同様に「比べてみる」ことです。主な比べ方は二つ。複数の業界ごとの違いを見ていくのと、同じ業界内での多寡を見ていく方法です。